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取組のきっかけ
オメガ3を豊富に含む(ゴマの200倍)亜麻種子を家畜に食べさせて、人の健康、家畜の健康、地球の健康に取り組んでいるフランスを視察し、開始しました。日本では明治から洋食化が進み、畜産物の消費量が増え、長寿国となりました。しかし、畜産物に含まれるオメガ6(大豆油、コーン油)とオメガ3(亜麻)の比率が4:1がベストであり、明治以前の日本食は4:1で世界の目標でもあったわけですが、現在、日本の現状は16:1のバランスで、健康寿命を延ばす食品の必要性を感じました。同時にお取引先の家畜が健康で治療の薬を減らし、人が健康になる畜産物を提供するのが農業者の使命と感じています。
取組状況
現在、14戸のお取引先に亜麻種子飼料(リノマックス 25KG入り)を供給させていただいています。フランスのヴァロレックス社に発注して、コンテナで1回に1020袋(25.5トン)を船で43日間かけ博多港で陸揚げしています。最近は毎月新しいお取引先からの引き合いがあります。昨年は年間4本のコンテナを輸入しましたが、今年は6~8本のコンテナを取り扱うようになると予測しています。現在、リノマックスのお取引先が、フランスの基準での認証を取得され、オメガ3製品の流通が始まり、認知度も上がれば更に需要が拡大するものと期待しています。また、日本の基準が出来れば利用者が増えると思います。
取り組んで良かったこと
ご利用いただいている家畜が健康になり、生産性が上がったことが一番嬉しいです。家畜も人と同じように、オメガ6とオメガ3の比率が4:1になるのが健康には一番いいと言われています。春先の牧草にはオメガ3が多く含まれていて、春先の牧草を食べさせると、牛乳の量が多くなり、繁殖成績も良くなり、経営成績が良くなることが知られていました。日本においては、海外からの輸入牧草を利用されている取引先が多いのですが、やはり春先に刈り取られた牧草(価格は高くなるのですが)を求められるのは、実感されているからだと思います。人と同じように家畜も薬に頼らず、食べ物から健康になるのは嬉しいことです。
これからの抱負
フランスでは国連と気候変動枠組み条約によって支持され、地球温暖化対策に取り組んでいます。草食動物は胃袋で発酵したゲップの中に二酸化炭素の20倍の温暖化力を持つメタンが多く含まれ、世界の温暖化は自動車の吐き出す二酸化炭素より草食動物が吐き出すメタンの方が温暖化を早めていると言われます。リノマックスを牛に与えると胃袋の中でメタンをプロピオン酸という栄養に変えてくれますので、牛の成長が速くなり、牛乳も多くでるようになります。地球の健康に対して貢献した牧場へカーボンクレジットの提供ができるように取り組んでいきたいと考えています。